ヒーローズジャーニ⑧未来の私は今作られている

小宮山芽生のストーリー

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産後サービスを選んだ理由

理学療法士として高齢者の体を1万人以上見てきた私としては、人はいきなり老いていくのではなく、時間をかけ、今とその未来はつながっているというのを見てきました。

介護施設で勤務していた頃、親子関係でも良好なパターン、不仲なパターンの家族を沢山見てきました。

「親子の仲のよさの違いはどこから来るのか?」ずっと考えていた時期があります。

ある介護の場面で、高齢者という年齢になっても母親を求めている姿をみた時、親子関係の奥深さを感じました。

そこで行き着いたのが、「産後」でした。

産後の親子関係、すなわち「愛着関係」がその後の人生につながるということです。

産後からのママの赤ちゃんへの接し方や育て方、特にママの心の持ち方次第で子供への接し方が変わるなということを自分も含め、いろんなママの声を聞いてきました。

親としては「わが子のことを愛している」と思っているのに、いつの時からかその歯車が狂い出した、とか。

老後の親子関係までも酷いものになっていったり、、、本当はそうじゃないはずなのに。

そういう現実を見てきた私は、産後からの親子関係がその先の未来を作る!と思えたのです。

そして、産後からママが自分にどう向き合うか、体力を持ち育児に向き合えるかで、育児の楽しさや余裕に違いが出てくることを私自身が身をもって体験しました。

体力や気力がないと、育児を楽しむ余裕なんて出ません。

ましてや、赤ちゃんの成長においては助産師さんから最初の授乳の仕方と体勢を学ぶだけで、子供の成長に合わせた発達や心理学を学ぶ機会がないのが現実です。

「子供は自然と育つ」と考えられている常識があるように、これは「産後の女性は最初から母性が備わっている」という常識と同様なことのように思います。

しかしながら、「母性」というのはママの体が産後しっかり休めてこそ出る愛情ホルモンの影響によると言えます。

だからまず産後は自然な体の仕組みを邪魔しない、休める環境こそが大事になるのです。

産後のママが笑顔でいられるためには旦那さんを始め、周りの協力を得られる環境次第とも言えます。

育児を辛くさせる呪縛の思い・価値観

私の場合は長女、次女ともに産後2ヶ月間は実家でゆっくりできる環境でした。

しかしながら育児に突入した途端、頑張りすぎました。

「私が何とかしなくちゃ!」あれもこれも、背追い込んでいたように思えます。

便利や効率性を優先して、それまで生きてきた生活。

だから余計これくらいできて当然みたいな、できない自分を責めていました。

でもね、子育てって、感覚なんですよね。

言葉を話さない赤ちゃんの様子から「こうかしら?」と感覚を研ぎ澄まして、その奥にある感情を読み解いていくようなもの。

だからその感覚が分からないと、赤ちゃんの意図することが分からず、ストレスが高まるというね。

そのためにも、赤ちゃんが「快」「不快」を感じて泣くように、ママ自身も自分の気持ちの「快」「不快」がわかっていると子育ては楽になります。

でもママの「育児は女性が頑張るもの」とか「母とは優しいもの」とか、いわゆる「〇〇しなければ」思考だと、自分を追い詰めてしまう。

私自身がここは、嫌というくらい呪縛を追い続けてきていたため、その呪縛を取り払うのに16年という時間がかかりました。

心理学を学んだことで、「どうして私ばかり」という考え方から自分の自己承認欲求の強さに向き合うことで、自分を認められるようになりました。すると自分へのダメ出しが少なくなり、人と比較することが減りました。

「人に頼ってはいけない」という思い込みから、人に頼ってもいいんだ!と思い込みを外したことで、本当にしたい仕事が出来たり、頼られた方にとっても新たな自分の強みを発掘できたり、双方にとってWin Winな関係になれました。

誕生学では「赤ちゃん自身が生まれる準備をお腹の中からしてきていること」「自分で生まれる力を持ち備えていること」そのことから「生きているだけで十分」と私自身の自己肯定感を高めることが出来ました。

バランスボールやストレッチ、タッチケア、フェムケアをすることで、自分の体に向き合うと、自分の体に自然と目が向き、自分の体を愛おしく、大切にしようとより強く思えるようになりました。

今、母親という呪縛や社会ではこうするべきや人の気持ちを察しすぎてしまう呪縛からも解放されてきている私がいます。

だからこそ女性が自分自身という唯一無二にしっかりと向き合い、自分をどういう風に大事にしてかが大切なのです!

未来は今ここから作られているのです!

多くの方にも自分自身と向き合うことの必要性、そして今よりも楽になる方法があることを知ってもらいたいです!

次に続く

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